三分で学ぶ!ヴィト・ジェノベーゼ
三分で学ぶマフィア暗黒史 ~ ヴィト・ジェノベーゼ編~
今回はラッキールチアーノの右腕にして、マフィアを破滅に追いやった男を紹介していきます!
ゴッドファーザーのバルジーニのモデルにもなっているんですよ!
ヴィト・ジェノベーゼ
ジェノベーゼはルチアーノファミリーのアンダーボスを勤め、ラッキー・ルチアーノの忠実な友だった。
腕利きの殺し屋としても知られていて、ジョー・マッセリア暗殺の実行犯の一人でもある。
その後、当局の手が迫るとイタリアに逃亡。
イタリアではムッソリーニに取り入り富を築いた。
やがて連合国軍がムッソリーニを倒すと、今度はアメリカ海軍にも取り入り、通訳として雇われる。
その際には軍需品を闇市に流して、大金を稼いだ。
しかし事が露見したジェノベーゼは、アメリカへ連行されてしまう。
それでも賄賂と証人の殺害を駆使し釈放される。
アメリカへ戻ったジェノベーゼは、ルチアーノがアメリカから去ったのち、組織を指揮していたフランク・コステロのボスの座を奪おうと画策。
アンダーボスだったジェノベーゼは、自身が不在の間に、ボスの 座を奪われ怒り心頭でした。
このコステロvsジェノベーゼの争いは多数の犠牲者を出すと共に、マフィア自体にも大打撃を与えた。
この争いで、フランク・コステロは狙撃され引退。
ジェノベーゼは、全国会議を召集し「ボスの中のボス」であることを宣言しようとしたが、警察に匿名の通報があり、会議に参加したメンバーはほぼ逮捕された。(アパラチン事件)
この事件をきっかけにジェノベーゼは失脚。
事件を仕組んだのはランスキーとコステロと言われている。
バラキとジェノベーゼ
ジェノベーゼの部下には、映画「バラキ」で知られる、ジョセフ・バラキがいた。
ジェノベーゼが誤って、バラキを裏切り者と思い込み殺害指令を出したことからバラキは情報提供者に。
バラキの証言で初めてマフィアの内情が暴かれてしまった。
この証言を元に書かれた「バラキペーパー」が映画の原作となっています。
ジェノベーゼはゴッドファーザーのヴィト・コルレオーネのライバル エミリオ・バルジーニのモデルで、バルジーニと同じく、麻薬ビジネスに乗り気でした。(ヴィトのモデルとなったコステロは麻薬ビジネス否定派)
ライバルのコステロが、上品な服装や振る舞いを好むのと対照的に、ジェノベーゼはいかにも輩のようなスーツを着ていた。
余談
人妻に惚れたジェノベーゼは、、旦那を殺害させて妻を奪ったことがある。
その妻と結婚し溺愛していたが、妻が離婚したいと言い出した。
そして妻は法廷で、ジェノベーゼの闇ビジネスについて赤裸々に語った。
後年ジェノベーゼは妻の事を思い出して、号泣したという。
最期は獄中で死亡した。
ちなみにお孫さんがおり今も元気です。