マフィアを超えるかもしれない現代のシンジゲート
こんにちは!
今回はインターネット上に巣くう犯罪組織を紹介していきます
マフィアを含め犯罪者は常に時流に乗り、今日まで生き抜いてきました。
例えば禁酒法が施行されれば酒を売り、ゲイバーが流行ると見込めばすぐさま開店し、といった具合です。
そんな犯罪者達は現在、最先端技術を駆使してインターネット上で活動しています。
とはいってもフィッシング詐欺だとか振り込め詐欺だとかそんな程度のものではありません。
クライム・サービス
EUは2017年、〝クライム・サービス〟と呼ばれる犯罪組織を発見しました。
クライム・サービスは、独自のオンラインストアをダークウェブで運営しており、ベテランおよび初心者のサイバー犯罪者に、独自の犯罪企業を運営するためのノウハウやツールを提供しています。
また、彼らは人々のコンピューターファイルを勝手に暗号化し、元に戻したければ身代金を支払えと脅す「クリプトウェア」を開発しています。
1900年代からイタリアでは、誘拐ビジネスが盛んに行われていましたが、これはその進化版とも言えるのではないでしょうか。
クライム・サービスの下請け達もさかんに、〝ウェブ誘拐〟を行っており、調査によると1チーム6~4人でこれらの犯罪を行っているそうです。
これらのチームは180ヵ国に5000以上も存在しているので、とても摘発しきれません。
以前紹介した〝アメリカの狂気と悲劇〟に登場した世界的シンジゲートというのがまさに今、誕生したといっても過言ではないでしょう。
闇のAmazon
〝ウェブ誘拐〟の他に彼らが手掛けているのは、文書偽造(税関書類や労働契約文書、結婚証明書、運転免許証など)、マネーロンダリング、違法薬物や銃器の販売、偽造通貨など。
警察はこう語りました。
「テクノロジーは犯罪の性質に根本的かつ永続的な影響を与えてきた」
「現在、ほぞすべての違法な商品は、合法的なオンラインストアと同じ使い易さで購入出来るようになっている」
クライム・サービスの特筆すべき点は、テクノロジーに精通した詐欺師と初心者の両方が貿易を結ぶことを可能にした点です。
クライム・サービスはいわばダークウェブのAmazonのような役割も果たしており、クライム・サービスが運営する違法ショッピングサイトでは、世界中の犯罪者が出品、購入出来る仕組みを作っています。
このショッピングサイトは、コンピューターウィルスや薬物、児童ポルノ、兵器、人身売買を話し合う為のチャットサービスなども売られています。
(このチャットを通じて絶対に安全な状態で会話が可能)
さらには〝欲しい車を指定すると盗みます〟や〝商品の出品に使うサンプル画像〟〝要望の虐待を行い、ビデオチャットで見せます〟などサービスの出品も多くあります。
闇の銀行
クライム・サービスでは、あらゆる犯罪組織のマネーロンダリングを手助けするサービスも行っています。
彼らは偽造文書などを駆使して、合法を装った口座を開設し代わりに預金したり、資金を投資に回して運用までしてくれます。
クライム・サービスはマフィアのような犯罪者の他に、テロ組織にもサービスを提供しています。
新たな手口
増加している新たなサイバー犯罪に〝カードが存在しない詐欺〟があります。
今まではカード情報を盗むことで行われていましたが、この手口ではオンラインで口座情報を盗み、勝手にカードを作成、使用している。
さらには、新しい違法薬物の開発も行っており、合法的な大企業さながらの活動を行っています。
クライム・サービスはウェブを離れ、現実世界ではどう活動しているのか、についても触れておきます。
彼らはSNSを利用して、人身売買や密輸を手伝う人々をスカウトしています。
スカウトされるのは堅気の貧困層の人々で、普段は堅気の仕事をしていて、定期的に犯罪行為に荷担します。
必要な偽造書類などが郵送されるなどサポートがしっかりしており、捕まるケースは少なく、捕まったとしてもそれ以上に捜査が及ぶことはほぼありません。
皆さん、お気をつけください