アル・カポネの拳銃
アル・カポネの拳銃
モブミュージアムには、1928年にマイアミでアルカポネが逮捕された際に押収されたリボルバーが展示されています。
このリボルバーが博物館に辿り着くまでには、長い道のりがありました。
アルカポネの拳銃の物語
リボルバーは1925年にスミス&ウェッソンが製造、工場から出荷され、テキサス州フォートワースにある銃のディーラーで販売された。
そして、シカゴマフィア〝アウトフィット〟のボス アル・カポネは、1928年にマイアミでリボルバーを手に入れたと言われています。
その頃、カポネは護身用にいくつかの銃を購入したいと思い、フォートワースのディーラーの元へ。
そこで6つのリボルバーと6つのショットガンを購入した。
その年の後半に、ショットガンの1つとリボルバーの2つは、ヒットマンがフランキー・イエールの殺害に使用した車内から発見されている。
(フランキー・イエールはカポネの師匠でもあった、ブルックリンのギャング。車を運転中に、後続の車に乗った男達に射殺された。)
その事からカポネがイエールの殺害を指示したと言われています。
フランキー・イエール殺害事件の少しあと、カポネはマイアミで逮捕されました。
警察は彼の家を捜索し、真珠のグリップの38口径リボルバーを押収する。
このリボルバーは、その後数十年にわたって持ち手を変えることになります。
カポネを逮捕し、リボルバーを押収した警察官は、友人にそれをプレゼントしてしまう。
その友人は、1954年にミシガン州のグロスポイントパークに引っ越し、自身が借りていた家のオーナーにリボルバーをプレゼントした。
オーナーは1965年にケンタッキーに引っ越しました。
オーナーは2003年にビリー・クレイトンという男性にリボルバーを売却。
2004年、クレイトンのアジトはにIRS(米国国税庁)にガサ入れされ、リボルバーは押収された。
そしてIRSはリボルバーがアル・カポネのモノだったとわかると、それをマフィア博物館に寄贈。
こうして永い年月を経て、カポネのリボルバーは博物館で展示されるようになったのだ。
カポネを脱税で起訴した事でも知られるIRS。
IRSとカポネには不思議な縁があるのかもしれません。