ゴッドファーザーのクレメンザ特集
ゴッドファーザーのクレメンザ特集
皆さん、映画「ゴッドファーザー」で、どのキャラクターが印象に残っていますか?
今回は愛くるしい人物であり、非情なマフィアでもあるピーター・クレメンザについて深堀していきます。
特に映画を見たばかりの方は、part2で突如、彼が退場していたことに驚いたのではないでしょうか?
その辺りも解説していきます。
ピーター・クレメンザ プロフィール
クレメンザは1889年6月生まれ。
「ゴッドファーザー」冒頭では56才でした。
シチリアに誕生し、その後アメリカへ移住、ヘルズキッチンで育った。
程なくして犯罪稼業を始めたクレメンザはサルヴァトーレ・テシオとタッグを組む。
その頃、クレメンザに目を付けたドン・ファヌッチが手下になるよう持ちかけてくるが、彼はそれを拒否した。
1917年、クレメンザはヴィトと出会い、意気投合。
映画のpart2ではこの辺りから、物語が描かれている。
やがてヴィトがのしあがると、クレメンザも右腕として出世。
ヴィトがコルレオーネファミリーを立ち上げた後にはブロンクスのシマを任された。
ちなみにクレメンザはヴィトの息子 ソニーのゴッドファーザー(名付け親)を務めている。
さらにソニーがファミリーに入る際には、指南役を務め、仕事のいろはを伝授した。
ソニーとクレメンザの絆は映画で描かれているよりも深いものだったのです。
映画の裏側
実はクレメンザにはドメニコという弟がいる。
弟はシチリアに戻り、マフィアのボスになってた。
マイケルがソロッツォを射殺して、シチリアへ逃亡した際に、彼はドメニコ邸でクレメンザと落ち合っている。
クレメンザのその後
「ゴッドファーザー」~「ゴッドファーザーpart2」の間に、彼に何が起こったのだろうか。
その答えは小説「ゴッドファーザー リターンズ」に記されている。
映画ラストシーンの直後、クレメンザはテシオの部下と食事を共にしていた。
それからクレメンザは部下を倉庫に連れ出した。
倉庫にはテシオが監禁されており、クレメンザは部下に殺害を命じた。
これはテシオの部下の忠誠心を試すためである。
実際にテシオが射殺されそうになると、クレメンザはこう言い残し退室した。
「おれとサルヴァトーレは、もうどれくらいになるか考えるのも面倒なほど古い付き合いだ。だから見るに忍びない。わかるだろ?」
この時、クレメンザは一目もはばからず号泣していたそうだ。
クレメンザの死
1958年、クレメンザはレストランの厨房に立っていた。
レストランはクレメンザ一派のたまり場で、この日は部下たちにシチリア料理、ピーマンと卵を炒めたものを作っていた。
クレメンザは料理を玉ねぎを手際よく、炒めながら部下たちに昔話をしていた。
部下たちがどっと笑うと、クレメンザがグリル倒れこんだ。
部下たちはクレメンザが可笑しいことをして、笑わせようとしていると思い、じっと厨房を見つめた。
その時、クレメンザのスーツが燃え上がり、部下たちは慌てて彼をグリルから引き離した。
クレメンザは既に死亡していた。
死因は心臓発作だった。
その後、クレメンザのクルーはフランク・ペタンジェリが引き継ぐことに。
だが、彼の死は“ロサト兄弟による暗殺だ”という噂が広まりはじめ。。
part2冒頭のやり取りは、この事を話していたのでした。
リアルな事情
クレメンザを演じたリチャード・カステラーノはpart2にも出演する予定で、脚本にもクレメンザの活躍シーンがあった。
しかしリチャードは“クレメンザが裏切る”というストーリーに納得できず降板。
クレメンザのストーリー上の役割はそのままフランクに引き継がれている。