イタリアマフィアと燃える大地

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発表された論文「イタリアのナポリにおける組織化された犯罪と環境問題」よりイタリアの最新情報をお伝えしていきます!

以下抜粋&翻訳

イタリアで4番目に大きな都市であるナポリは、イタリア南西部の地域で、600万人の人々が暮らしています。

1980年代から現在に至るまで、ナポリでは環境問題、不法な投棄と有毒廃棄物の焼却が問題となっています。

それによりこの地域では、がんになってしまう人が多くなっている。
多くの子供が亡くなっているほか、地域の農業や食料生産にも大きな影響をもたらしています。

カモッラ

不法廃棄を主導しているのは、犯罪組織カモッラ。

カモッラは、ヨーロッパ、アメリカ、カナダなど世界的に活動しています。

暴力的な事でも知られ、2004年~2005年の間に60人以上が殺害されました。

ゴミは金になる

1980年11月23日のナポリ地震の余波で、カモッラは廃棄物運搬ビジネスに乗りだし、主にゴミや有毒物質を採石場などに投棄し始めました。

やがて廃棄物の運搬ビジネスは、莫大な稼ぎをもたらすようになります。

1992年、カモッラのボスはこう語りました。
「私はもう薬物を扱っていません。今、私は別のビジネスを持っています。それはより多くを稼げるし、リスクはより少ないです。
それはゴミと呼ばれています。私たちにとって、ゴミは金です」

2013年だけでも、ゴミや有毒廃棄物の不法投棄により、163億ユーロを稼いだと言われています。

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アメリカのイタリア系マフィアもゴミの廃棄ビジネスで稼いでいますが、カモッラの不当投棄は度を越えていました。

火の地

カンパニア州は、ごみが燃える土地として知られています。

このゴミはもちろん、不法投棄されたもの。

廃棄物の投棄は、燃えるごみの火災と相まって、人間の健康に重大な危機を引き起こしています。

2000年頃、ナポリから25キロ離れたマッダローニ町の医師は、癌を患う患者の劇的な増加を発見しました。
がんの種類は、まれな骨のがんや小児白血病から膀胱がんや乳がんにまで及びました。

ナポリとマッダローニの中間にあるアセラ町では、農民の発疹が多発しており、理由は高レベルのダイオキシンであると判明しています。

さらなる影響

地域経済も打撃を受けています。

2014年、農業大臣は、バッファローの牛乳にダイオキシンが混入していることが判明したため、代表的な農業輸出品の1つであるバッファローモッツァレラチーズの販売を禁止しました。

この地域からのワインとオリーブオイルの輸出も2014年に禁止されました。

投棄と火災の問題は、現在も解決されていません。

2019年8月24日から25日までの間に、ナポリとカンパニア州カセルタ州の都市では、70件の違法廃棄物火災が発生しました。
また2020年2月にも火災が報告されています。

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