ヴィンチェンツォ レビュー
ヴィンチェンツォ レビュー
今回はNetflixで配信中の「ヴィンチェンツォ」を紹介&レビューしていきます。
マフィア×韓国ドラマ
マフィア作品はこれまで様々な要素とコラボしてきました。
例えば、
マフィア×ゾンビの「ザ・ホード」
マフィア×西部劇の「エグザイル 絆」
マフィア×コメディの「マラヴィータ」などなど。
そして今回の作品はマフィア×韓国ドラマという一つのコラボ的な発想から作品が作られているというわけです。
韓国ドラマといっても様々なテイストがあるわけですが、私の思う韓国ドラマの要素は「コメディ要素とシリアス要素が混雑している」ということ。
結論からいうと「ヴィンチェンツォ」は面白い作品なのですが、物申したい部分があることも事実です。
あらすじ
幼い頃にイタリアンマフィアの養子となった韓国系イタリア人、ヴィンチェンツォ・カサノは、長じてマフィア組織の顧問弁護士となるが仲間の裏切りに合い、故郷である韓国に向かう。渡韓の目的は身を潜める意味合いもあったが、ソウル市内の雑居ビル「クムガプラザ」に隠匿されている大量の金塊を入手する為でもあった。しかしクムガプラザは、企業ぐるみで数々の不正行為や犯罪に手を染めている巨大企業「バベルグループ」の一端「バベル建設」の手に渡ってしまう。プラザを取り戻すべく、住人や女性弁護士チャヨンの協力の元、バベルグループに戦いを挑むヴィンチェンツォ。果たして、ヴィンチェンツォの毒を持って毒を制す作戦でバベルは倒せるのか?(Wikiより)
良かったポイント
まずは良かったポイントから振り返っていきたいと思います。
ゴッドファーザーをリスペクト
ヴィンチェンツォの元ネタは「ゴッドファーザー」です。
外国人の弁護士でマフィアのコンシリエーレという主人公のキャラクターは、もろにトム・ヘイゲン。
マフィアに韓国人なんていないよ!と思われる方もいそうですが、そこはドイツ人でありながらコンシリエーレを務めたトムへのオマージュなのです。
他にも作中にはマイケル・コルレオーネについて話す場面。
バルジーニ暗殺シーンのオマージュなんかが登場します。
殺し方が斬新
ネタバレになるので、多くは語れないのですが、フレッシュな殺し方が多く登場します!
マフィアファン、というかバイオレンス映画ファンがみても「なるほど。。」というくらい斬新なので、そこは楽しかったです。
アクションがカッコいい
中盤、「アジョシ」を意識したであろうキャラクターが登場するんですが、本家にひけを取らないくらいキレキレです。全体的にアクションシーンは迫力があります!
気になったポイント
前述した通り、本作は「コメディ要素とシリアス要素が混雑している」ということが売りです。
その為、多少のコメディ的なボケに突っ込むのは野暮というもの。
しかし、それにしても気になってしまう部分があるんですよね。
話の都合で主人公がアホになる
特に終盤ですね。
他のシーンが切れ者なだけに、修羅場でぼーっとしていて仲間が殺される場面とか凄い気になっちゃいます。。(笑)
他に、敵対ファミリーと自身のファミリー間に抗争が起こって仲間が殺されている。イタリアに帰らなければ!というエピソードが登場します。
しかし、ヴィンチェンツォは帰国する訳にはいかない。
そこでどうするか。
答えは「敵対組織に金を払う」
それでいいのか。。?
後から(2話後くらい)、その敵対ファミリーを皆殺しにしたという話も登場するのですが、それにしてもですよね。
荒い脚本
作中には銃撃戦も登場します。
駐車場で複数人と撃ち合ったあと、「薬莢も片付けておけよ」なんてヴィンチェンツォが言います。
でも、駐車している車にガンガン弾当たってましたけど。。
こういう部分がある一方で、銃は簡単に買えないなどリアルな描写も入るから余計に気になっちゃうんですよね。
冒頭の複線
1話、冒頭にビルを爆破するシーンがあり、次のシーンでは時系列を遡って話がスタートします。
でも、冒頭のシーンは二度と登場しません。
夢だったと取れなくもないですが、なら“72時間後”の表記は意味不明ですよね。
ラスト
ラストは主人公が裏社会の住人として生きながらも悪人を始末し続けることを誓うというオチがつきます。
なんかそれって、ただの殺し屋じゃないか。。と思ったり。
主人公の機械を使った拷問描写などを見ているので、「ジグソウと同じ考え方だ」とも思っちゃったり。。
まとめ
色々と書きましたが、マフィア映画ファンが増えるきっかけになるかもしれない素晴らしい作品です!
韓国でこれが撮れるということは日本でもマフィア作品が撮れるのでは、と思いました。