ダッチ・シュルツの走馬灯
ダッチ・シュルツの走馬灯
ギャングのボス ダッチ・シュルツは撃たれて重傷を負ったものの生きており、24時間に渡って意味不明な言葉を発し続けた。
この発言の内容からシュルツは“人生を追体験”していた、つまり走馬灯を見ていたのではないかと言われている。
発言の内容はかなり興味深いもので、「ダッチ・シュルツ最期の言葉」として書籍化もされている。
ちなみにこの本はロバート・デ・ニーロがいたく気に入り、映画化計画を進めていたほどの名著だ。
「ダッチ・シュルツ最期の言葉」は紛れもない傑作ではあるが、作中に引用された実際の言葉は僅かである。
では実際の所、シュルツは最期の24時間にどんな言葉を残したのかー。
その全文をお届けします。
シュルツの最期
ダッチ・シュルツことアーサー・フレゲンハイマーの発言は、ニューアーク警察の速記者であるF・J・ラングによって書き留められた。
10月24日（木）午後4時頃から、その日の深夜にシュルツが亡くなるまでの間のラングはメモをとり続けた。
その間、彼はほとんどの時間を錯乱状態で過ごしていたが、明晰な時間帯もあったという。
このメモが始まった時、シュルツは高熱度の熱と胃の中の銃弾に苦しんでいた。
枕元には、ニューアーク警察本部のルーク・コンロン巡査部長をはじめとする刑事たちがいて、その中の一人は新聞を持っていた。。
以下メモの全文
(シュルツが新聞記者に気づいて話しかける）他の新聞にも載っていないか？
ジョージ、余計なことをするなよ。
彼に何をしたんだ？
ああ、ママ、ママ、ママ。
やめて、やめて、やめて、ええ、ええ。いいよ、いいよ、ママ。
フィル、聞いて、楽しいことは楽しいよ。
お願いします、パパ。16歳はどうしたの？
16才の時にシュルツの父は蒸発しています。
彼がやったのよ、お願い ジョン、お願いだからホテルを買ったの？
100万ドルの約束だぞ 出て行け。
知りたいと思った。
早く、早く、猛烈にやってください。お願いします。猛烈な勢いで。
外に出るのを助けてください。
私は風を取り戻しつつあります。
お願いします、お願いします
ああお願いします。
あなたは彼に伝えなければなりません、あなたにはケースがないと。
あなたはドット・ダッシュ・システムで前進します。
お前の手帳に入っている番号は誰のものだ？Phi1 13780。
誰だっけ？
ああ、お願いします、お願いします。
予備決定。警察です 警察です ヘンリーとフランキーです
犬用のビスケットと 喜んでいる時は 喜んでいません お願いします ヘンリー、ヘンリー、フランキー……
あなたは私に会ってもいないのに。
手袋は私が言うことに合わせて、ああ、Kayiyi(不明)、ああKayiyi(不明)。
確かに誰が気にするの？
どうやって知ったの？
なぜあなたはこれを知っていますか？
さて、その後、ああ、ココアは彼が再びおじいちゃんだと思っている。
彼は飛び回っています。
刑事：誰があなたを撃ったのですか？
シュルツ：ボス自身です
警察：ボスが？
シュルツ ：はい、わかりません
警察：何で撃たれたのですか？
シュルツ ：ボスに見せたんですよ、彼が私に会うのを聞きましたか？
アポイントメントです。
訴えられた。わかったよ、母さん。
警察：ボスがあなたを撃ったのですか？
シュルツ ：誰が私を撃ったの？
誰も撃っていません
警察：あなたを助けたいんです
シュルツ：助けてくれるの？O.K.
そんな大げさなことはしないよ。
ああ、ママ。
私はそれをやり遂げることができません、お願いします。
そして、彼は私をクリップした。
私はプレッツェルが得意なんですよ、司法省の。
司法省からももらったんだ。先生、やめてください。
最後の夜を聞いてください！(声をあらげて)
警察：大声を出すな。
シュルツ：大声を出したくありません
警察：何で撃たれたのですか？
シュルツ：わかりません、サー。
正直なところ、わかりません。
誰が一緒にいたのかもわからないんです、正直。
私はトイレにいたのですが、トイレにたどり着いたとき、大男が私に向かってきたのです
警察：その大男があなたを？
シュルツ：はい、彼がやりました
警察：その大男が誰だか知っていますか？
シュルツ：いいえ、もし彼が指輪を壊したいと思っていたとしたら、私には1ヶ月しかありません。
彼らがやったんだよ。
勘弁してくれよ。
あなたはこの遺言書の受取人にはならないと切られました。
いいのか？
チェックされて、ダブルチェックされて、
私のために引っ張ってください。
引っ張ってくれますか？
良い人は何人いて、悪い人は何人いますか？
私は彼とは何の関係もありませんでした。
彼は週に7日しかない戦いのカウボーイでした。
ビジネスでもなく、たまり場でもなく、友達でもなく、ただ拾ったものと必要なものだけ。
誰が俺を撃ったのかは知らない。
この小切手に誰も近づけないでくれよー！
立ち上がらせてくれよ。
昔の人は待っていた、待っていた。
お願いだから撃ってくれ。
それは工場からです。
確かに、それはまずいですね。
まあ、先にいいことがあるから試してみるんだな。
私は調和を求めていません。
私は調和が欲しい。
ああ、ママ、ママ！
誰が彼にそれを与えたの？
誰が彼に与えたの？
火事になってしまったんだ 燃えてしまった 私たちはたったの10人、あなたたちは1千万人がどこかで戦っているのだから、玉ねぎを立てて、私たちは休戦の旗を立てる。
ああ、お願いだから上げてください。
移してください。警察が来た
(尋問終了)
共産主義…ストライキ…ハゲ…正直、これは私の癖で、出すときと出さないときがあります。
ああ、私はすべてに賛成だ。
これで解決だ。
いいんですか？
乗って食べさせてください。
あなたに嫌がらせをして、あなたを困らせてください。
お願いだから、そこへ行けとは言わないでください。
したくないんです。
やはり彼を道連れにしたくありません。騒動を起こしても仕方がない。
歩道が大変なことになっていて、熊が大変なことになっていて、私がそれを解決しました。
どうか私をあの部屋に入れてください。どうか彼をコントロールしてください。私の金ピカなのに、あの汚いネズミたちがチャンネルを合わせてしまった。
お母さん、お願いだから、破らないで、裂かないで、それは口にしてはいけないことなんだ。
私を起こしてください、友人たちを。
頼むから気をつけてくれ。。
銃撃はちょっと乱暴だ、そんな銃撃が人の命を救ったのだ。
給料が出ない。井戸もない。クーポンもない。
それは完全にアウトでしょう。
失礼、私は被告ではなく原告であることを忘れていました。
気をつけて。彼に気をつけて。
お願いします。
彼は私にお金を借りていました、彼はすべての人にお金を借りています。
なぜ彼は手を引いて、私に主導権を与えてくれないの？
お願い、お母さん、今すぐ私を拾って。私を知っているでしょう？
怖がらせないでください。
友達も私も、私の方が良い仕事をしていると思っています。
警察があなたを探しています。
積極的に私たちに知らせてください。
彼らはイギリス人で、タイプは…彼らと私たち、どちらがいいのかわかりません。
お人形さんに屋根をつけてあげてください。
柔らかいボールを使って、女の子が手品をしたり、ジャックをしたりできますよ。
私はすべての事象を考慮します。
少年は泣いたこともないし、千人の家族を裏切ったこともない。
私の話を聞いていましたか？
(再び尋問が始まる)
警察：誰があなたを撃ったのですか？
シュルツ：わかりません
警察：何発撃たれましたか？
シュルツ：わかりません
警察：何発ですか？
シュルツ：2,000です。
おいおい、国庫に金を入れろよ。
それが必要なんだ。
さあ、取ってください。
そうしろとは言えないよ。
本に書いてあることと違うじゃないか。ああ、頼むよ所長。
私はお金のために何をすればいいのですか？
すぐにでも立ち上げてください。
あなたは煮え切らない人ですね。
私の話を聞いていましたか？
俺が聞いても、巡回裁判所が聞いても、最高裁が聞いてもいい。
それがペイオフでなければね。
チャイナマンの友達とヒトラーの司令官を取り締まってください。
私は痛くて上がっているので、できれば蜂蜜をあげたいと思っています。
母が一番の頼りで、サタンに引かれすぎないように
警察： あの大男は何のためにあなたを撃ったのですか？
シュルツ：彼？ジョン？100万ドルか500万ドル以上だよ
警察：治したいと思っているんでしょう？
シュルツ：はい
警察：では、静かにしていてください。
シュルツ：はい、静かにしています
警察：ジョンが撃ったのならジョンのことは我々が面倒を見る。
シュルツ：それがトラブルの原因です。
外を見てください。
上げてください。
そうすれば、このままここの湖で飛び降りることができます。
彼らが誰だか知っています。
フランスの人たちです。わかったよ。
気をつけて、気をつけて。
ああ、記憶が飛んでしまった。
救援隊の仕事。誰がやるんだ？
知らないし、知りたくもないが、気をつけろ。
それは追跡できる。
彼は悪い方向に変わってしまった。
気をつけてください。
あれから私の運勢は変わったり戻ったりしています。
必死でした。
私はふらふらです。
あなたは彼に何もしていませんが、彼のヘルパーにはしていますよ
警察：自制しろよ
シュルツ：でも、私は死にそうなんです
警察：いや、そんなことはないよ。
シュルツ：さあ、ママ。わかったわ、あなた、出てちょうだい
(シュルツの妻、フランシスがベッドサイドに連れてこられた)
シュルツ夫人： フランシスです。
シュルツ：では、私を引っ張り出してください。
私は半分狂っています。
彼らは私を立ち上がらせてくれません。私の靴を染めたのよ。
その靴を開けてください。
私に何かを与えてください。
私はとても病気です。
水をくれ、唯一のものをくれ。
これを開いて 壊して あなたに触れられるようにしてください ダニー、頼むから車に乗せてくれ
(シュルツ夫人が部屋を出てゆく」
警察：誰に撃たれた？
シュルツ：わかりません。
顔も見ていません。
誰がやったのかわかりません。
誰でもいいです。
靴を脱がせてください。
手錠がかかっているから。
男爵はこんなことを言います。
私はこの書類のコレクションで何をしているのか知っている。
あなたや私のような二人の男にとっては5セントの価値もないが、コレクターにとっては大金持ちの価値がある。
プライスレスなのだ。
私はそれを引き渡すつもりです…
返してください、ヘンリー。
私は今、とても病んでいます。
警察には多くの苦情が寄せられています。
気をつけろ あのG線の音が欲しいんだ
ジミー・バレンタインに気をつけて
彼は私の古い友人だから
さあさあ、ジム。分かった 分かった
俺はもう大丈夫だ
もう何もできない ママに気をつけて
ママに気をつけて 彼には勝てないよ
警察、ママ、ヘレン、母、私を連れ出してください。
起訴状の件は解決します
さあ シャボン玉を開けて 煙突掃除の人。剣で戦う。。
黙れ！大口をたたくな ！
お願いだから助けて ヘンリー マックス、こっちに来て フレンチ・カナディアンの 豆スープだ 。。
私はお金を払いたい。。
ほっといてくれよ。。
余波
シュルツの死後、彼と “妻 “は正式な婚姻手続きをしていないことが判明。
さらにニューアークのホテルに滞在していた部屋の所持品の中から、別の女性と子供の手紙や写真が発見されたことで、別の妻の存在の可能性が浮上した。
しかし、この件について妻が話したがらず、謎の女性も名乗り出なかったため、真相は謎のままだ。
また、他の2人の女性も遺体安置所に電話をかけて彼の遺品を受け取っていたが、身元が判明することはなかった。
亡くなったときの資産は700万ドルと推定されていたが遺産も見つかっていない。
失われた宝
死の直前、トーマス・デューイによって投獄されることを恐れたシュルツは、気密性の高い防水の特殊金庫の建設を依頼。
その中に700万ドルの現金と債券を入れた。
そして、シュルツとローゼンクランツは、その金庫をニューヨーク州北部のどこかに車で運び、埋めたという。
しかしシュルツもローゼンクランツも金庫の場所を誰にも話さないまま死亡してしまった。
ラッキー・ルチアーノをはじめとするマフィア達は金庫探しに時間を費やしたと言われているが金庫は今も発見されていない。
今でも年に一度、金庫を探すためにトレジャーハンターたちがキャッツキルに集まる。
その様子はドキュメンタリー映画「Digging for Dutch: The Search for the Lost Treasure of Dutch Schultz」にも収められている。
果たして金庫が見つかる日は来るのだろうか。。
