三分で学ぶ! キーフォーヴァー公聴会
三分で学ぶ!マフィア暗黒史 キーフォーヴァー公聴会
こんにちは!
本日はよく登場する「キーフォーヴァー委員会」「キーフォーヴァー公聴会」について解説していきます。
キーフォーヴァー委員会とは?
アメリカの政治家 エステス・キーフォーヴァーが結成した〝犯罪組織に関する調査〟を目的とした委員会。
キーフォーヴァー公聴会
1950年~1951年にかけて、キーフォーヴァー委員会はマフィアに召喚状を送り付け、根掘り葉掘り話を聞く、という活動を全米各地で行った。
これが〝キーフォーヴァー公聴会〟である。
ゴッドファーザーpart2の公聴会は、こちらのキーフォーヴァー公聴会がモデルとなっています。
この召喚状は強制的なもので、多くの大物マフィアが聞き取り調査を受けることに。
しかし、ランスキーの発案によりほとんどのマフィアが黙秘権を行使した。
よってほとんど目新しい情報を聞き出す事は出来なかったものの、公聴会の様子はテレビ放送され、マフィアを世間に周知されるきっかけとなった。
その影響力は大きく、全米に対マフィア委員会ができ、やがてRICO法の成立へと繋がってゆく。
とはいえ、この公聴会が直接マフィア逮捕に繋がる事はほぼなかった。
しかしながら多くのマフィアの胃痛の種を作ったのでした。
公聴会に召喚されたマフィア達
400人余りのマフィアが召喚されたが、その中でも特に有名なのは
トニー・アッカルド
ミッキー・コーエン
ウィリー・モレッティ
フランク・コステロ
ジェイク・グージック、
ヴァージニア・ヒル
ナッキー・ジョンソン
フランク・コステロ
マイヤー・ランスキー などなど。
特にフランク・コステロの公聴会の様子は有名。
こちらはヴァージニア・ヒル
https://youtu.be/g5uq63P18uc
委員会とラッキールチアーノ
委員会は多くのマフィアを召喚し、ギャンブルや売春、ランスキーのハバナでの活動など多くの事件を調べようとした。
しかし、最大の関心はラッキールチアーノがなぜ釈放されたのか。
ルチアーノは追放されたイタリアで、麻薬ビジネスを行っているのか?だった。
この件についてマフィアの他にも地方検事や元軍人、海軍とルチアーノの仲を取り持ったマイヤーランスキー、その他ルチアーノの関係者が厳しく追及される。
キーフォーヴァーは疑惑の残る〝ラッキールチアーノ釈放〟〝ラッキールチアーノの麻薬ビジネス〟の件について追及し、自らの政治キャリアの踏み台にしようとしたのだ。
委員会がルチアーノについて追及した際の記録が残っている。
※一部抜粋
委員会vsマイヤーランスキー
委員会 「ルチアーノが追放された時、どんな理由で彼に会いに行きました?」
ランスキー「理由などありません」
委員会「理由もないのにわざわざ会いに?」
ランスキー「ルチアーノと会ってなどいません」
委員会「ルチアーノの追放前には、刑務所に面会に行きましたね?」
ランスキー「友人にさよならを言うためです」
これはランスキーが黙秘しなかった、数少ない発言の一部です。
委員会vsフランクコステロ
委員会「チャールズ・ルチアーノを知っていますか?」
フランクコステロ「知っていますか?」
委員会「よく知っていますね?」
フランクコステロ「ただの知人です」
委員会「友達では?」
フランクコステロ「さあ、何をもってして友達というのか」
委員会「でもあなたはルチアーノの親友でしょう?」
フランクコステロ「いや、知っているだけです」
(略)
委員会「ルチアーノとビジネスの話をしましたね?」
フランクコステロ「いいえ」
委員会「賭博の話は?」
フランクコステロ「いいえ」
委員会「麻薬の事は?」
フランクコステロ「馬鹿馬鹿しい」
委員会「ルチアーノとビジネスの話をしたでしょう?」
フランクコステロ「いいえ」
このように公聴会は多くの時間を大して意味のないやり取りに費やしたのだった。。