三分で学ぶ ガエタノ・レイナ
三分で学ぶ ガエタノ・レイナ
今回はカステランマレーゼ戦争を語るには欠かせない人物ガエタノ・レイナを紹介していきます。
ガエタノ・レイナの生い立ち
1889年9月27日、ガエタノ・レイナはシチリアのコルレオーネ村に誕生した。
11歳の時に家族はニューヨークへと移住。
レイナと兄のアントニオはジュゼッペ・モレロの元で働きはじめた。
モレロはコルレオーネ村出身で、モレロファミリーというマフィア組織を率いていた人物。
レイナには“堅気の生活”という選択肢は端からなかったのである。
大富豪殺害事件
1914年11月、食用の鳥を販売し巨万の富を築いていたバーネット・バフが殺害された。
バフはニューヨークのチキンの流通を完全に支配しており、値段を吊り上げることで稼ぎを得ていた。
そんなバフを邪魔に思った商売敵はギャングにバフの暗殺を依頼。
“依頼を受けたのはレイナである”と報じられたが真相は定かではない。
レイナのプライベート
1913年7月、24歳の時にレイナはアンジェリーナ・オリベラという女性と結婚した。
子どもは9人おり、その内三人はルッケーゼファミリーのメンバーに、娘の一人はジョゼフ・バラキと結婚することになる。
バラキの求婚シーンは映画「バラキ」にも登場しています。
モレロファミリーからの独立
1919年頃、モレロファミリーから二人が脱退し、自らの組織を構えた。
一人はガエタノ・レイナ、もう一人はジョー・マッセリアだった。
モレロファミリーを抜けたレイナは元モレロファミリーのトミー・ガリアーノを引き抜きアンダーボスに据えた。
レイナはブロンクスとイーストハーレムを支配下に置き、小型冷蔵庫の販売で財をなした。
カステランマレーゼ戦争
1920年代、ジョー・マッセリアは圧倒的な武力で勢力を拡大してゆく。
マッセリアは次々と他のファミリーを傘下に納めてゆき、レイナのファミリーも例外ではなかった。
ところが1925年、アメリカマフィアの統一を目指すマランツァーノファミリーが台頭しはじめる。
マランツァーノとマッセリアはお互いにお互いを忌み嫌い、激しく争った。
レイナは風向きを読んだ結果、マランツァーノへの鞍替えを決意。
マッセリアは部下のラッキー・ルチアーノにレイナの殺害を依頼した。
悪魔のジェノベーゼ
1930年2月26日の夜、レイナは愛人との一時を楽しんでいた。
夜も更け、レイナが愛人宅を出るとヴィト・ジェノベーゼと出くわした。
ヴィト・ジェノベーゼはにっこり笑って、親しげにレイナへと近づいた。
レイナが安心したとき、突如ジェノベーゼは懐からショットガンを取り出しレイナの頭を吹き飛ばした。
レイナも拳銃を持ち歩いていたが取り出す暇もなかった。
レイナの死を知ったマランツァーノは激怒。
レイナの死をきっかけにマランツァーノとマッセリアは“カステランマレーゼ戦争”と呼ばれる空前絶後の争いを始める。。
ジェノベーゼにレイナ暗殺を命じたルチアーノだったが、後に「レイナの言葉は信用出来たし、とても立派な人だった」と語っている。
