書籍 マイ・ゴッドファーザーをレビュー
書籍 マイ・ゴッドファーザーをレビュー
今回はマフィアの中でも悪名高い殺し屋 ロイ・デメイオの息子が書いた「マイ・ゴッドファーザー 父は蜂の巣にされて死んだ」を紹介していきます。
出版:アスペクト
価格:2,400円
本書はマフィアの ガンビーノファミリーのカポ(幹部) ロイ・デメイオの息子が書いたもの。
息子から見た父の知られざる姿が描かれます。
ロイ・デメイオとは?
ロイ〝アルバート〟デメイオはガンビーノファミリーのカポで、殺し屋集団〝デメイオクルー〟のリーダー。
200人以上を殺害、しかもかなり残虐な方法を好んだ事で恐れられていました。
これ以上は重大なネタバレになるので、別の記事にて。。
マイ・ゴッドファーザー レビュー
残虐なマフィアとして知られるロイの暖かい家庭、古き良き時代のエピソードはとても興味深いです!
当時のリトルイタリーはみんな家族のように親しかったというのが伝わってきて、ほっこりしつつも切なくなります。
この辺りはゴッドファーザーpart2の過去パートに通じるものがあるなと思ったり。
文章としてもかなり印象に残るフレーズが多いので少し紹介していきます。
「日の出前の暗がりの中でわたしたちは膝まで糞にはまり込んで立ち尽くしていた。マフィアの暮らしの華々しさなんてそんなものだ」
「ジェファーソン一家のテーマソングの題名のように、デメイオ一家はまさに上り坂にあったのだ」
オススメの鑑賞方法
ぜひ合わせて見ていただきたいのが映画「アイスマン」
「アイスマン」はロイに雇われた殺し屋 リチャード・ククリンスキーの物語。
ククリンスキーは100人以上を殺害した殺し屋ですが、彼も家族を大切にしていて、家族は彼を堅気のビジネスマンだと思っていました。
ククリンスキーとデメイオには〝家族を愛する殺し屋〟という共通点がありますが、作中ではかなり険悪な仲なのも面白い。
視点によってこんなにも真実が変わるのか、というポイントに注目して鑑賞してみてください。
ちなみに本書はガンビーノファミリーの権力の移り変わりが、分かりやすく描かれているので、その点からもオススメです!
偉大なカルロ・ガンビーノとその後をついだポール・カステラーノの対比は衰退するマフィアの縮図のようです。