グッドフェローズの史実 ルフトハンザ強奪事件
今回は2017年にヴィンセント・アサロが語った映画「グッドフェローズ」の真実をお伝えします。
誰もが知る名作映画「グッドフェローズ」。
アサロは作中で描かれたルフトハンザ強奪事件はあまりに実際とかけはなれていると主張している。
グッドフェローズの主人公として知られるヘンリー・ヒルは2017年に出版した「ルフトハンザ強奪事件」の中に、〝悪名高い1978年のルフトハンザ強奪事件の参加者全員が数十年前に殺害された。 〟と記した。
しかし少なくとも2人の参加者が存命であると思われる。
1人は強盗計画を建て、見返りを受け取ったヴィンセント・アサロ。
アサロはジェームズ〝ジミーザジェント〟バーク(デ・ニーロが演じた)の仲間として当時から知られた人物だった。
アサロの来歴
アサロの父と祖父はボナンノファミリーの一員で、アサロ自身も1970年代からファミリーの一員として活動していた。
ちなみにバークはルッケーゼファミリーとボナンノファミリー両方から雇われてるフリーの立ち位置です。
アサロは唯一のルフトハンザ強奪の参加者で起訴された人物。
1969年にはバークと共に情報提供者のポール・カッツを絞殺したと見られている。
結果は無罪となったが、事件への関与は間違いないと思われる。
アサロとルフトハンザ強奪事件
当局はアサロとルフトハンザ強奪を結びつけるべく、アサロのいとこヴァレンティを情報提供者に仕立て、マイクをつけさせた。
ヴァレンティは「ルフトハンザに関わった」と自白もしていてこの任務に適任だった。
そして当局はアサロの意味深な発言の録音に成功した。
アサロ「私たちは、私たちが得るはずだった分け前を手にしていない。バークが全部とっちまった」
この発言からも関与は間違いなさそである。
ヴァレンティの証言
もう一人の生き残りヴァレンティはルフトハンザ強奪について詳しく証言した。
「そもそも金が空港に到着することをバークに知らせたのは私たちだった。もちろんヒルは私たちには含まれない。
彼は話を誇張している。」
「私は強盗を計画するために2回、会議に出席した。
最終的には12人が関与した。1978年12月17日の夕方、私は空港まで盗難車の黒いバン乗って向かった。
他の武装した男たちが貨物ターミナルに入り、従業員に銃を突きつけている間、私はジミーの息子フランキーと一緒に外にいました。
その後、現れた警備員をピストルで殴った。
ターミナル内の金庫室に入ったのはトミーだけ。
金庫の中で米国とドイツの通貨、金、ダイヤモンド、その他の宝石の入った袋を見つけて興奮したトミーは〝これだ、これだ!〟と叫んでいた。
それから戦利品は黒いバンに積み込まれました。
一方、強盗には立ち会わなかったジミー・バークとアサロは、パトカーが到着した場合にそれをブロックするために近くに待機していたが、結局、誰も到着しなかった。
戦利品を片付けた後、私とアサロは幸せでいっぱいだった。
アサロが数えた現金をヴァレンティの家に持って行くことを提案した。
アサロは金について話したり、使いすぎて目立たないように私に警告した。
しかしアサロは別荘、リンカーン、ボートを購入してから、残りを競馬に賭けて全額スっていたよ。
私もギャンブルが好きで2000年代後半には金がなくなり、生活が出来なくなった。」
ここで気になるのが金の行方。
金は分配されたのか、ほとんどバークが独り占めしたのか。
アサロの弁護士はこう主張している。
「ルフトハンザの犯人はクイーンズの倉庫でバークに会い、そこで現金はバンからバークの車に移さた。
それからバークはそれをガレージに隠した。
バークは強奪の収益をニューヨークのトップ2人(ジョン・ゴッティに20万ドル、ポール・ヴァリオに45万ドル)に分配し残りは自分の物にした。
そして金を諦めない人物は排除された。
しかし他の説もある。
強盗が入ったときルフトハンザで働いていたケリー・ホレンは「銃で殴ったのは別の奴だった。ヴァレンティの話はデタラメだ。」と話した。
果たしてこの事件が解決する事はあるのでしょうか。。