三分で学ぶ! ボードウォークエンパイアのモデル イーノックジョンソンの史実
ボードウォークエンパイアを徹底解説
こんにちは!
今回は、ボードウォークの帝王
イーノック・ジョンソンを紹介していきます。
禁酒法時代にラッキー・ルチアーノやアル・カポネと渡り合ったアトランティックシティの帝王 イーノック・〝ナッキー〟ジョンソン。
彼の波乱万丈の人生に迫ります。
「ボードウォークエンパイア」が好きな方も、見た事がない方も、必見です!
アトランティックシティ
1890年代のアトランティックシティは、〝アメリカ随一の歓楽街〟として栄えていた。
客は主に、フィラデルフィアの労働者達。
彼らは、アトランティックシティに溢れる酒場と賭博場、そして売春宿を求めてアトランティックシティにやって来てきた。
需要に応えて供給も増える。
売春宿の乱立は社会問題となったが、役人達は汚職にまみれており、法律よりも観光地として魅力的であることを重要視していた。
そんな汚職まみれのアトランティックシティで、重要な仕事をしていたのは保安官のスミス・ジョンソン。
誰かが裁判にかけられた場合、陪審員を選ぶのは保安官の仕事。
お察しの通り、スミスの重要な仕事とは〝都合の良い陪審員〟を選ぶ事でした。
スミスの活躍により多くの犯罪者が無罪をとなりました。
当時のアトランティックシティを端的に語ったコメントがあります。
「どんな商売であれ、それが客を街に呼び込み、地域経済にいくばくかの金を落とすのに役立つのなら、アトランティックシティの基準では合法となる」
提督
アトランティックシティを牛耳っていたのは、
財政役のルイス・スコット、
議員のジョン・ガードナー、
保安官のスミス・ジョンソン、の三人組。
リーダーはスコットで、彼にはルイス・クーリーンという弟子がいた。
ルイスは恰幅がよく、頭は剥げていて、犬好きで知られていた。
余談ですが、ルイスは飼い犬の〝スパーキー〟をどんな所にも連れて歩いたそうです。
ドラマでも犬好きでしたね。
ルイスは、18歳の時に親からホテルの経営を任され、それ以来、優秀な経営者としてアトランティックシティでは有名な存在となっていた。
彼はヨットクラブで、〝提督〟という称号を授かり、その後は提督のあだ名で、呼ばれるように。
1900年、師匠のスコットが死に、ガードナーとジョンソンは年老いており、ボスの座が空白となる。
そこでボスの座は提督へ
彼はアトランティックシティの全てを仕切ることなった。
何か問題が起きれば提督へ
市の仕事が欲しければ提督へ
商売の許可も提督へ
何から何まで、提督のお許しが必要となり、アトランティックシティは提督の帝国となった。
提督は、違法な商売をする者達からも、みかじめ料を集めるななど、暗黒街でも力を振るい始める。
そう、この提督こそ「ボードウォークエンパイア」に登場するルイス・ケストナーのモデルです。
しかし、実際の提督はドラマで描かれたほどゲスではありませんでした。(ドラマではロリコン)
提督の改革
提督は、集めた金を遊びや私利私欲の為に使う訳ではなかった。
まず、提督は老朽化したボードウォーク(遊歩道)を丈夫なモノに立て替える。
次に、公共料金の値下げに取り組む。
さらに、路面電車を走らせ、水道設備も整えた。
市の為にあらゆる政策をとった提督は尊敬を集めた。 とはいえ稼ぎか方は汚かったが。
アトランティックシティでは、提督の持つ醸造所以外で作られた酒を売るのは、禁止されおり、この利権がさらなる莫大な富をもたらしていたのでした。
提督時代の終わり
順風満帆の提督だったが、1910年の選挙で、不正を働いた疑いで起訴されてしまう。
ここで、思い出していただきたい。
〝保安官の重要な仕事〟を。
この当時、スミス・ジョンソンは引退しており、息子のイーノック・ジョンソンが保安官の職に就いていた。
イーノックは、提督の弟子でもあり、厚い信頼を得ていた。
そこで提督はイーノックに指示を出す。そしてイーノックの働きにより、提督は無罪となる。
しかし、すぐにこの不正はバレてしまい、州法に乗っ取り、保安官が選んだのとは違う陪審員での裁判が始まってしまう。
さらに、州司法長官は探偵を雇い、提督の悪事の証拠を手に入れていた。
1911年、提督は有罪となり一年の実刑判決が下った。
そこでアトランティックシティは、提督の穴を埋める新たなリーダーを必要としていた。。
提督の逮捕の件は、ドラマでも少しだけ言及されていましたね!
前置きが、長くなりすぎてしまったのですが、明日はいよいよナッキーの話をしていきます!
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