マフィアで学ぶ!悟りの世界「主人公」
マフィアで学ぶ!悟りの世界
マフィアで学ぶ!悟りの世界シリーズ第二弾
今回は「主人公」という禅語を紹介していきます。
「主人公」とは
主人公とは、元々本来の己を知れという禅語。
人はついつい、見栄を張ったり、こうあるべきという理想を演じたりしてしまうものである。
しかし、本当の自分として生きなければ、心苦しさが生まれ、やがて人生の後悔へと繋がる。
ここで紹介したいのが、アル・カポネの人生だ。
自分探しをしたアル・カポネ
アル・カポネというば、凶悪なギャングスターの代名詞だが、それは彼の数ある顔の一つに過ぎない。
まだ10代だった頃、カポネは事務の仕事をしながら、野球選手を目指していた。
それから彼は、より安定した職を求め、簿記を覚えて会計士になる。
が、しかしカポネは本当の自分の才能は、暗黒街でこそ活かされるのではないかと思い立ち、ギャングの仲間入りを果たしたのだった。
そしてカポネの直感通り、彼は暗黒街で巨万の富を築いた。
したことが犯罪かはどうであれ、カポネは本来の自分を見つけたからこそ、歴史に名を残したのだ。
一つ言い添えたいのは、野球選手を目指したり、会計士をしたりしていた人生の前半も決して無駄ではなかったという事だ。
野球選手時代に培ったチームワークはマフィア組織を束ねるのに役立った。
また、会計士としての知識は密造酒ビジネスを管理するのに役立った。
つまり人生にむだはないのだ。
カポネと逆のケースもある。
かつて私がインタビューをしたジョン・ペニシは、元ルッケーゼファミリーのメンバーだ。
彼は長年、暗黒街で生きてきたが、ある時に裏切り者だと疑われてしまったのだという。
この時、ペニシは命の危険、それから恐怖を感じた。
多くのマフィアは、恐怖を感じても、自分の中でなかったことにするだろう。
しかしペニシは、恐怖を感じた弱い自分と向き合い、引退を決意した。
このように、認めたくない本来の自分と向き合うことで、思わぬ道が開けることもある。
さて、あなたは本来の自分と向き合えているだろうか。