ラッキールチアーノを描いた映画「コーザノストラ」を紹介&レビュー

映画「コーザノストラ」(1973)を紹介&レビュー

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今回はラッキールチアーノの晩年を描いた「コーザノストラ」をレビューしていきます。

基本情報

アメリカから国外追放となったラッキールチアーノのイタリアでの生活を描く。

監督:フランチェスコ・ロージ
主演:ジャン・マリア・ヴォロンテ

「コーザノストラ」の内容

あらすじの通りラッキールチアーノのイタリアでの生活を描く作品。

映画は大きく四つのパートに別れており、ルチアーノが国外追放される際の船上パーティーから始まり、イタリアでのラッキー・ルチアーノの生活を描くパート。

ヴィト・ジェノベーゼのイタリア時代を描くパート。

ジョセフ・ヴァラキがルチアーノの為に、裏切り者を始末するパート。

ルチアーノを追う側のパート。

それぞれの視点から淡々と事実が描かれる。

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あまりに淡々と描かれていて、映画的な演出などは少ないのが賛否の別れる理由かなと思います。

またマフィアの歴史を詳しく知っていないと全然理解出来ない作りとなっているのもどうかなと。。

しかし、淡々と過剰演出なしに描いているが故のリアルさが味わい深いのも事実。

特にルチアーノがシチリアを散歩するするシーンやポンペイの遺跡を観光するシーン、競馬場でくつろぐシーンは〝旅番組〟のようです。

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美しいシチリアの風景に映えるマフィア達の絵面は必見!

もう一人の主人公チャールズ・シラグーサ捜査官

本作の主人公はラッキールチアーノですが、実はもう一人主人公と言える人物がいます。

それはルチアーノを執拗に追った捜査官、チャールズ・シラグーサ。

チャールズ・シラグーサ

彼はなんと本人役でこの映画に出演しています。

シラグーサはルチアーノと同じくシチリアの出身で、当時について「法と犯罪者の闘いのみならず男と男の闘いだった」の振り返っています。

さらにシラグーサの考え主張が映画にも強く反映されており、このセリフが映画に二度登場します。

「ルチアーノを追え、デューイが我々を追う、キーフォーヴァーはデューイを。結局回り回って元通り。永遠に堂々巡りさ。」

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これはルチアーノを捕まえることの出来ない政治的、国際的な制度への苛立ちと空しさを代弁しています。

さらなる見所!

本作ではかなり忠実にルチアーノの人柄や発言を再現しており、ルチアーノの醸し出していたであろう雰囲気を感じることが出来ます。

また、イタリア版コミッションである〝クーポラ〟誕生などマニアックなエピソードが多数登場するのも楽しいところ。

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