映画 ソプラノズ解説

ソプラノズレビュー

今回はドラマ「ソプラノズ」の劇場版「ニューヨークに舞い降りたマフィア達」をレビュー&考察していきます!

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前半はネタバレなしです

あらすじ

若きトニー・ソプラノが育ったのは、ニューアークの歴史の中でも激動と混乱の渦巻く時代。それはまさにライバルのギャングたちが台頭し、ディメオ・ファミリーの覇権に挑もうとしていた頃だった。そんな変わりゆく時代の波に翻弄されたのが、トニーの憧れの存在である叔父のディッキー・モルティサンティ。多感な10代の若者は叔父の影響を受けながら、やがて絶対的なマフィアのボス、トニー・ソプラノへと成長してゆく。
(公式より)

レビュー

個人的には面白かったものの期待値が高すぎた感も否めないというのが正直な感想です。

なにせドラマ版からアラン・テイラー監督と製作総指揮のデビッド・チェイスが続投。
脚本には「ボードウォーク・エンパイア」のローレンス・コナーが参加というのだから、そりゃ期待し過ぎてしまいますよ。

ただし、ドラマからのお約束やサービスシーンは豊富なのでドラマ版のファンにはオススメです!

もちろんドラマ未視聴でも楽しめることは楽しめますが、キャラクターの事をある程度、理解している前提で話が進むので、予習を済ませてからの鑑賞をオススメします。

加えて1つ驚いたのが、実在のギャングスターが登場したことです。

ソプラノズで実在の人物が登場するのって初じゃないですかね?

以下ネタバレあり

登場キャラクター答え合わせ

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実は以前、更新した記事で登場しそうなキャラクターを予想していたので、この期に答え合わせしていこうと思います。

コラド・ソプラノ ◎

フィーチ・ラマナ ✕

ボビー・バッカリエリ・シニア(ボビーの父) ✕

ヘルマン・“ヘッシュ”・ラブキン ✕

リッチー・アプリール ◎

ジョニー・サック ✕

全然、当たってませんね。。

ドラマ版ファン向け小ネタ集

この映画の魅力の一つはドラマファンだけにわかるような小ネタ&エピソードの数々。

・ポーリーがダンベルで筋トレしている

・ポーリーがマニキュアを塗っている

・水曜日は愛人の日

・遊園地でジョニーが逮捕される

・リヴィアの髪が撃たれる

などドラマファンならにやりとするシーンが満載でした。

未公開シーンにも小ネタがありました。

リヴィアが見る“電柱にぶつかる”、“歯が抜ける”という悪夢はどちらもドラマ版に登場する悪夢と同じでしたね。

未公開シーンといえば、映画のオープニングには、ドラマ終了後のカーメラの独白から始まるバージョンもあったようです。

違和感のあるシーン

実は海外のレビューサイトでは定評低も目立つ本作。

その主な理由はドラマ版との矛盾点、違和感です。

・遊園地のシーン

ドラマ版でもしっかり描かれたこのシーン。
第一に「黒人どもを逮捕しろ」と言う人物が部下からジョニーに変わっています。
第二にドラマ版ではトニーは自力で帰宅しますが、映画では警官に送られて帰宅します。

・時系列

遊園地のシーンと関連してきますが、ドラマ版ではジョニーがサトリアーレの小指を切り落とすのをトニーが目撃するエピソードが登場します。
映画ではジョニーが刑務所に送られるので、この事件は起こり得ません。

・リヴィアの髪

ドラマ版ではトニーの姉ジャニスが、リヴィアの髪が撃たれるのを目撃したという話が登場します。
しかし、映画版のこのシーンにジャニスはいません。
加えて、その場に居合わせたはずのジュニアもいない。

ただし、これはジャニスが嘘をついていたり、リヴィアの髪は二度撃たれていた可能性も。。

・トニーと仲間の年齢

ドラマ版ではトニーとシルヴィオ、プッシーは同期であるように描かれていました。
しかし映画版で、二人はトニーの先輩であることが明らかに。
矛盾ではないものの、若干の違和感。

でも、人の記憶って曖昧だったり、思い出補正されたりするものじゃないですか。

ドラマ版のエピソードはあくまで、トニーの回想なので、矛盾というほどではないかと思います。

ラストシーンの意味

ラストシーンではディッキーを殺した犯人がジュニアであった事が明かされます。

ここで気になるのが、ドラマ版でトニーが語ったディッキーの最期についての言葉。

トニーは、ディッキーはベビーベッドを運んでいたので反撃できないまま、警官に撃たれて死んだと話し、その後クリスが仇を撃ちます。

予てより、トニーの言った事は本当か怪しいとされてきましたが、今回ようやく嘘だと言うことに。

映画を見てから、改めて問題の回を見ると虚無感が凄い。。

深読み考察

ラストシーンではディッキーもポケットにエラビルが入っていた事が言及されます。

トニーの頼みを聞いたと考えるのが普通ですが、ディッキーが服用していたと考えることも。

その根拠となるのが、サリー・モルティサンティとの面会のシーン。

ディッキーが少年野球の監督をしていると語る部分はかなり不自然な描かれ方をしています。

少年野球のシーンは夢の中のようですし、その後にサリーが消えていてディッキーが戸惑うシーンが描かれています。

実は少年野球のエピソードはディッパーダンの妄想、サリーも空想の人物なのではないでしょうか。

もう1つ根拠として、ディッキーがサリーについて誰かと話すことも、サリーの元へ向かうシーンもありません。

どうでしょう。。

おまけ

こちらは海外のレビューサイトのコメント。

この画像は堅気の仕事を始めたヴィトが退屈すぎて、何度も時計を見るシーンですね。

同意見ではありませんが、このユーモアセンスは好きです。

最後に私の感想としては、自分の子供時代を思い出してちょっとブルーになったり、ラストシーンの虚しさが凄かったり、色々な意味で心に残る作品でした。

続編の計画も持ち上がっているようなので、ソプラノズシリーズは今後も追いかけていきたいと思います。

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