マフィアのボスと泥棒
マフィアのボスと泥棒
シカゴマフィアのボス トニー・アッカルド。
彼は長年ファミリーを率いている最強のゴッドファーザーだった。
しかしアッカルドの自宅に空き巣に入った怖いもの知らずのマフィアがいた。。
凄腕の泥棒
1977年のクリスマス。
マフィアの一員で泥棒を専門としていたジョン・メンデルは宝石店で強盗を働いた。
しかしこれを快く思わなかったアッカルドは入手した現金、金、ダイヤモンドなどを返却するようにと指示を出した。
「ボスは俺を見くびっている。」
日頃からアッカルドに不満を抱いていたメンデルは、アッカルドの自宅に盗みに入ることで鬱憤を晴らすことに決めた。
1978年1月6日 アッカルドは休暇をとるため家族と共にカリフォルニアへと旅立った。
これをチャンスと見たメンデルは部下を集めアッカルド宅へと侵入。
アッカルド宅には警報システムが備えられていたが、警報解除の専門家であるメンデルは難なく解除し、大豪邸から数々のお宝を盗み去った。
ボスの報復
メンデル達の努力に反して、アッカルドはすぐに犯人を特定。
問題を解決せよと部下に指令を出した。
犯行から9日後の1月15日、メンデルは行方不明に。
その後車のトランクから身体を刺され、絞殺されたメンデルが発見されています。
メンデルが行方不明になった5日後、部下だったバーナード・ライアンの遺体が発見される。
彼の頭の後ろには4つ穴が空いており、放置された車体の下に押し込まれていた。
2月2日、ライアンの右腕であるスティービー・ガルシアも死亡。
2月4日、アッカルドは犯行に荷担したと思われるチンピラの殺害を命じた。
チンピラは盗んだ金のカフスボタンを身につけて出歩く姿が目撃されており、アッカルドの怒りを買っていたのだ。
彼は詐欺師の友人と一緒にシセロのバーに連れ込まれ、殴り殺された。
巻き込まれた友人は空き巣のことを何も知らなかったという。
さらに4月6日、メンデルの部下だったボビー・ハートグスが殺害された。
ハートグスはひどく殴られ、喉を切り裂かれてからトランクに詰め込まれていた。
4月14日には最後の生き残りジョニー・マクドナルドが後頭部を撃たれ死亡。
彼の遺体は路地に捨てられていた。
こうしてアッカルドな報復は完了したが、殺しの連鎖は終わっていなかった。
裏切り者
同年10月、アッカルドの部下であるマイク・ボルペが1月に起こった空き巣と連続殺人について大陪審で証言した。
これにより二人のヒットマンに捜査の手が迫ることとなる。
二人の名前はアンソニー・ボルセリーノとジェラルド・カルシエッロ。
カルシエッロはフロントボス ジョセフ・アイウッパの運転手を勤めていた人物。
彼が捕まり願えれば、組織は壊滅的な打撃を受けることになる。
アッカルドとアイウッパは二人には消えて貰うことに決めた。
そして二人は後頭部を何者かに撃たれ死亡。
一連の事件は永久に未解決として処理されることとなった。。