三分で学ぶ! 実在のピーキーブラインダーズ
三分で学ぶ!
実在のピーキーブラインダーズ
目次
今回はドラマで一躍有名となったピーキーブラインダーズをご紹介!
ドラマと歴史の相違点がわかるとより楽しいかも!?
トーマス・シェルビーのモデル
1890年代、イギリスのバーミンガムは貧困層が多く住んでおり暴行、スリ、殺人などの犯罪が多発していた。
アメリカのファイブポインツと同じように、バーミンガムにもギャング団が乱立し激しい争いが始まった。
これらの組織は緩い仲間通しの集まりでマフィアほど組織化はされていませんでした。
激しい争いの中、頭角を表したのがピーキーブラインダーズというギャング団だった。
ピーキーブラインダーズを率いたのはトーマス・ギルバートという男。
彼がトーマス・シェルビーのモデルである。
ピーキーブラインダーズの歴史
手始めにチープサイドスロガーズなどのライバルギャングを血祭りにあげたピーキーブラインダーズは、“バーミンガムは我々のシマだ”と宣言。
新聞社にも同様の声明文を送りつけた。
ドラマとは少々異なり、ピーキーブラインダーズは一般人や警官、女子供など誰であれ痛め付け、殺害するヤバイ組織として名を馳せた。
特に暴行された警官は数百人にのぼり、その内数名が命をおとした。
ピークブラインダーズの暴行とは殴る蹴るという次元ではなく、鈍器や刃物を使う殺人スレスレのもの。
当然、警察はピーキーブラインダーズを恐れて避けるようになったという。
1899年、事態を重く見た政府はチャールズ・ホートン・ラフターというアイルランド系の警察署長を派遣。
ピーキーブラインダーズを厳しく取り締まろうとしたが、事態は改善しなかった。
彼がキャンベルのモデルと思われます
ピーキーブラインダーズの語源
ところでなぜピーキーブラインダーズと呼ばれているかご存知だろうか?
ドラマで描かれたようにギャップにカミソリの刃を仕込み、相手を失明させる事が由来と思われているが実は違う。
ピーキーブラインダーズの活躍した当時、カミソリの刃は一般には普及していなかった。
その為、由来は以下の通り。
ピーキー=ピーク
ブラインダーズ=凄いもの
また、ハンチング帽を深くかぶり目元を隠していたことが由来とも言われている。
ファッション
ファンには嬉しいことにピーキーブラインダーズのファッションセンスはドラマに近いものだった。
ハンチング帽とロングコートはもちろん、メンバーのほとんどがオーダーのスーツを着ていた。
当時のバーミンガムでこのような格好をしているものは皆無だった為、一般市民はすぐにピーキーブラインダーズのメンバーを区別することができたという。
トミーシェルビーと戦争
ドラマで描かれたようにピーキーブラインダーズのメンバーの多くが第一次世界対戦で戦った。
特にソンムの戦いに参加したヘンリー・ライトフット。
当時最年少のメンバーで、戦争中塹壕に生き埋めにされ生還したヘンリー・ファウラー。
この二人もトミー・シェルビーのキャラクターのモデルになっていると思われる。
ピーキーブラインダーズの最期
話を戻すと警察を退けたトミー率いるピーキーブラインダーズは競馬や強奪などで資金力を得て、バーミンガムの外へ進出し始めた。
そこでピーキーブラインダーズの前に立ちはだかったのは、元メンバーのビリー・キンバー率いるバーミンガムボーイズだった。
キンバーといえばドラマでも敵対していたあの男である。
争いの末、次第にピーキーブラインダーズは劣勢となり1920年代には完全に消滅していた。
ドラマとは異なりピーキーブラインダーズはアル・カポネの全盛期を前に姿を消した。
ちなみにバーミンガムボーイズもロンドンの競馬王チャールズ・サビーニ率いるサビーニギャングに敗れ姿を消した。
ドラマは「もしピーキーブラインダーズに賢い男がいたら?」という感じで描かれる歴史のifなのである。