三分で学ぶ 証人保護プログラム
三分で学ぶ 証人保護プログラム
日本では聞きなれない“証人保護プログラム”とはいったいどんな制度なのでしょうか?
証人保護プログラムの概要
証人保護プログラムとはその言葉の通り証人を保護する事を目的としたプログラムである。
裁判で証言する事により身の危険に晒された証人を保護するための司法制度で、これには脅迫などにより真相が闇に葬られる事を防ぐ効果がある。
多くの場合、証人は裁判が終了するまで保護され、その後は新しい身分が提供され政府の保護の下で残りの人生を生きてゆくことになる。
映画「グッドフェローズ」の主人公 ヘンリー・ヒルが正にその例の一人。
適用される裁判のほとんどは組織犯罪に関するものであるが、例外もあり軍事犯罪裁判でも使用されている。
証人保護プログラム下のマフィアが殺害されるケースもあり、絶対に安全とは言い切れないのが現状。
アメリカの証人保護プログラム
正式名称は“米国連邦証人保護プログラム”
1970年に作られ、現在までに1万9千人が保護されている。
初めて使用されたのはクー・クラックス・クランのメンバーに対して証言した男を保護したケースだった。
ちなみに国営の証人保護プログラムが適用できない場合に備えて、多くの州は独自の保護プログラムを用意している。
保護を受け身元を変えた後に、本来の身元を取り戻すことも可能ではあるが公式に“オススメしない”と明言されている。
なぜオススメしないのかはお察しのとおり。
保護された人物の17%は保護期間中に、41%が保護終了後に再犯をするとのデータもある。
世界各国の証人保護
実は証人保護プログラムがあるのはアメリカだけではない。
カナダは1966年に制定し、国立カナダ騎馬警察が運営している。
香港にはプログラムではなく“証人保護ユニット”が存在。
凄腕の部隊である彼らは裁判終了まで証人を保護し、裁判が終わると国外脱出のサポートを行う。
さらにアイルランド、イスラエル、イタリア、ニュージーランド、台湾、スイス、タイ、ウクライナ、イギリスに存在している。
イタリアの証人保護といえばトンマーゾ・ブシェッタが有名。
イタリア警察はブシェッタを保護しきれないと判断しアメリカに身柄を引き渡している。
アメリカでのブシェッタは、ほとぼりが冷めるまでの間、FBIのエージェントと共に隠れ家で生活していたとされている。
コントルノは証人保護の後、マフィアに復帰した人物です