映画「カジノ」の盗聴器
映画「カジノ」の盗聴器
映画カジノでは、当局がカンザスシティの食料品店に仕掛けた盗聴器からラスベガスでの違法行為を知るというシーンがある。
映画は史実に正確だがこの点は少し異なる。
実績には、盗聴器はカンザスシティのヴィラカプリのディナーテーブルに仕込まれていたのだ。
ニック・シヴェラ
当初、警察はマフィアの派閥争いについて調べるために盗聴器を仕掛けた。
標的は近所に住んでいたカンザスシティマフィアのボス、ニック・シヴェラ。
だが警察は偶然にも盗聴器を介してマフィア達がラスベガスのカジノで脱税を行っており、全国のファミリーがその分け前に預かっていると知った。
その結果、映画で描かれたようにカンザスシティやシカゴのマフィア達は逮捕されることになる。
漏れた会話
1978年11月、ラスベガスのビジネスコミュニティのトロピカーナを任されていたビジネスマン カール・トーマスはシヴェラをはじめとするマフィア達に脱税の方法を熱弁していた。
というのもシヴェラほアパラチアン会議に出席し逮捕されて以来、ラスベガスのブラックリストに載ってしまい出入り禁止になっており、自分のカジノの内情を見に行けなかった。
そのためフロントマンであるトーマスはわざわざやってきてはカジノの状況を伝えていたのだった。
そして仕掛けられた盗聴器はその一部始終を記録していた。
「あなたは週に4万ドルを丸儲けだがそれを誰も知らない。
見張りは買収済みだし問題ない」
この発言はしっかりとFBIのファイルに記録された。
崩れ去る目論見
この盗聴テープを元にまずトーマスが逮捕された。
有罪判決を受けたトーマス政府の証人となり釈放され1993年に事故死している。
逮捕のその他の余波については映画で描かれた通りでシカゴのマフィアやラスベガスの関係者は一網打尽にされることとなった。