メキシコ国防長官逮捕の続報
まさかの不起訴
アメリカの連邦検察官によると、アメリカはメキシコとの関係を維持することが起訴よりも重要であると判断したため、元メキシコ国防長官サルバドル・シエンフエゴス・ゼペダに対する麻薬密売容疑を取り下げるという異例の決定を下した。
「ここでは、この特定の事件を追求するよりも、対外関係における米国の利益、特に米国とメキシコとの関係、および進行中の協力的な法執行活動のバランスを重要視します」と、アメリカ連邦検事代理のセス・デュシャルムはブルックリン連邦裁判所で述べた。
なお法廷に出廷していたシエンフ・エゴスは、メキシコで起訴の可能性があるため、メキシコ当局に引き渡される予定。
そもそも今回の逮捕はアメリカ側が独自に進めたもののようで、メキシコ政府には寝耳に水だったとか。
ニューヨークタイムズ紙によると、シエンフエゴスの逮捕によりメキシコ現大統領は腹を立てているそう。
最終的なアメリカとメキシコの共同声明は以下の通り。
「メキシコとアメリカの間の強力な法執行パートナーシップを認識し、あらゆる形態の犯罪に対して私たちの団結した前線を示すために、米国司法省は、前者に対する米国の刑事告発の却下を求める決定を下しました。シエンフエゴス長官は、メキシコの法律に基づいて調査され、適切な場合は起訴される可能性がある」と述べた。
さらにアメリカ側は証拠を既にメキシコ側に引き渡した事も明らかとなった。
今後はメキシコで長官の解任動議が行われる予定である。