シカゴマフィアとファミリーシーックレット裁判
ファミリーシークレット裁判とは?
ファミリー・シークレット裁判とは、多くのシカゴマフィアが摘発された裁判。
1970年以降に起こった18件の殺人事件が解決された事でも知られている。
映画「カジノ」に登場したスピロトロ兄弟が殺害された事件もこの裁判で発覚している。
摘発作戦
1998年の夏、FBIは‘‘オペレーションファミリーシークレット’’と呼ばれる作戦を開始した。
事の発端は、シカゴマフィアのフランク・カラブレーゼジュニアがFBIに協力を申し出たことだった。
当時、カラブレーゼジュニアと父のカラブレーゼシニアはミシガン州の連邦矯正施設に服役。
しかし檻の中から違法ビジネスを指揮していた。
その為ジュニアは秘密裏にFBIに手紙を出して、操作への協力を申し出たのだった。
その後、ジュニアは自身のポータブルウォークマンに盗聴気を設置。
父と交わした会話を2年以上録音し続けた。
明かされた秘密
2002年までにFBIはシカゴマフィアの新たな証人を得た。
ニッキー・カラブレーゼである。
ニッキーはシカゴマフィアの初期からのメンバーで、多くの秘密を握っていた。
「1986年のスピロトロ兄弟の殺害と、2週間後のジョバンニ・フェカロッタの殺害に荷担した。
他にも年上の兄弟と一緒に12回以上の殺害を実行してきたよ」
2005年4月、二人の証言を元に14人を起訴。
2007年の夏と秋に5人の裁判がスタートした。
5人のうち4人はマフィアの大物でリストは以下の通り。
・フロントボス:ジェームズ・マルセロ
・コンシリエーレ:ジョセフ・ロンバル
・クルーリーダー フランク・カラブレーゼシニア
・西海岸を仕切っていたポール・シロ
ちなみに5番目の人物はアンソニー・ドイル。
彼はシカゴの警官でありながら20年間、メッセンジャーおよびストリートの仕切り役として活動していた。
裁判の様子
裁判中、検察官は125人以上の証人を召喚。
さらに200以上の証拠を提出した。
裁判の証言によるとトニー・スピロトロは、好き勝手で下品な行動で上司を怒らせ災難を招いたという。
1986年6月14日、カラブレーゼはスピロトロ兄弟をイリノイ州ベンセンビルの家の地下室に誘い込み、両人を激しく殴り、踏みつけ、絞殺。
地下室に送り届けたのはマルセロでした。
マフィア ビッグジョン・フェカロッタが遺体の始末を任されたが堀り方が不十分だったことから、トウモロコシ畑で発見されるに至った。
この不始末とカフェロッタが妻やガールフレンドに組織の内情を話しすぎている事に怒った仲間達は、彼を葬ることに。
スピロトロ殺害の数週間後、カラブレーゼ兄弟はフェカロッタ殺人の指令を受ける。
殺す過程でニッキーは肩を撃たれ、逃走する際に血まみれの手袋を落としたという。
裁判ではニッキーとジュニアの両方が証言台に立ち、殺害について後悔を口にした。
その年の9月、5人の被告全員がゆすりで有罪に。
マフィア達には殺人罪が加算され長期刑が、殺人に直接関与していなかったドイルには陰謀罪で懲役12年が下された。