人違い殺人事件
マフィアの人違い殺人事件
今回は世にも奇妙な事件と顛末をご紹介します。
コインランドリーの銃撃
1987年3月、ジョージ・M・アロンワルドはクイーンズのコインランドリーを訪れていた。
ジョージは洗いに出したシャツを取ったらすぐに帰宅するつもりでいたという。
この時、偶然コインランドリーの向かいのアパートの窓から老婆がジョージを観察していた。
しばらく様子を見ていると、コインランドリーに怪しげな男達が。
彼らはジョージを見つけると発泡。
ジョージは頭を2発、胸と体を3発撃たれ即死した。
一方、男達は停めてあった水色のシボレーに乗り込みすぐに走り去った。
老婆は男達の一人の特徴を克明に記録している。
・20代前半の色白の白人男性
・大柄
・灰色のスウェットとジャケット、色あせたジーンズを着用。
老婆は車種や特徴などを警察に伝えたが、犯人が逮捕される事はなかった。。
被害者の息子
数年後、コロンボファミリーのフロントボス ジョエル・カカーチェが複数の殺人罪で起訴された。
この中にはコインランドリーでのジョージ殺害も含まれていた。
証人となったマフィアによるとジョージの殺害は完全な人違いだったという。
またこの事件は元コロンボファミリーのボス カーマイン・ペルシコがカカーチェに指示したモノと明らかになった。
そして奇しくもペルシコの起訴を担当する事になった役人はジョージの息子 ウィリアム・アロンヴァルトだった。
ペルシコとカカーチェには終身刑がくだされた。
ウィリアムはマフィア絡みの事件をいくつも担当し、恨みを買っていることで知られていました。
事件の実行犯
老婆が目撃した実行犯のその後も明らかに。
事件の後、カカーチェは人違いを犯した殺し屋を殺害するべく、さらに殺し屋を雇った。
新たに雇った殺し屋は人違いをしなかった。
ウィリアムのコメント
アロンヴァルトはニューヨークタイムズ紙にこう語っている。
「私の父の殺害にマフィアが関わっているという事は薄々、知ってはいました。
しかしペルシコを個人的な理由から起訴したことはありません」
またウィリアムはかつてカーマインの兄弟であるアルフォンスを起訴したこともあったが、事件は無罪判決に終わっている。
ウィリアムは2020年10月29日に自宅で息を引き取った。
ペルシコは獄死。カカーチェは2020年に釈放され今も活動を続けている。