ギャングと八百長競馬
ギャングと八百長競馬
今回はギャンブルとマフィアのブラックなスキャンダルについて
機密文書
ジェームズ・“ホワイティ”バルジャーに関するFBI文書が新たに公開された。
そこ文書には競馬の八百長に関する記載があり波紋をよんでいる。
映画「ブラックスキャンダル」で描かれた話題となったバルジャーの知られざるエピソードとは!?
文書の出どころ
FBIは1970年代半ばから300ページに渡る捜査レポートを作成。
レポートは一部が黒塗りにされ一般にも公開されていた。
当初公開されていたページの内容はボストンで活動するヤミ金とバルジャーの関連についてなど。
そして新たに公開されたページにはバルジャーとFBI捜査官が競馬の八百長に関与していたとの記述があった。
FBI捜査官とは映画にも登場したジョン・コノリー。
コノリーはバルジャーを情報提供者として守りつつも、裏では犯罪に荷担していた男。
1979年1月、競馬の八百長事件を担当していた連邦検察官ジェレミア・T・オサリバンは起訴リストにバルジャーとフレミを乗せていた。
しかしコノリーはオサリバンに「パトリアルカファミリーのアンダーボスであるジェナロ・アンギウロに関する情報を入手するためにバルジャーとフレミ泳がせて欲しい」と説得。
オサリバンは二人を起訴リストから外し、代わりにバルジャーの共犯者を起訴した。
ちなみにコノリーは、2002年にバルジャーと共犯者のフレミを保護したとして10年の刑を、2009年に殺人罪で40年の刑を言い渡されている。
競馬とギャング
明かされた事実は以下のようなものだった。
1974年12月から1975年11月までの間に八百長レースは幾度となく実施された。
多数の騎手、トレーナー、馬主、レース関係者が賄賂を受け取り、バルジャーの為に順位を捜査していた。
騎手に渡された賄賂は一レース500ドルほどで、引き換えに馬を抑えていたという。
八百長には当然、ノミ屋も関わっていた。
FBIファイルにはラスベガスのスターダストホテルの影の責任者 フランク・ローゼンタールの名前も記されている。
ローゼンタールのような関係者は“確実に勝たない馬”を知らされており、オッズの操作に役立てていたのだ。
“勝たない馬がいる”というのは競馬において大きな意味を持つ。
八百長の対象となるレースでは何人かの騎手が買収され、時には規定より重い斤量(ハンデ)の馬が何頭も出走する。
そうなると勝つ可能性のある馬は3〜4頭にしぼられる。
となれば賭けを主催して儲けることも、他のノミ屋で馬券を購入し儲けることも容易になる。
競馬のハンデ1キロは1馬身にそうとうすると言われています
FBIの文書によるとこんなケースもある。
騎手が八百長を主催するギャングに「お前の馬は急いでいないだろう」と脅された。
さらにギャングは馬に抑制剤を注射した。
このケースの場合はあまりに馬の動きが鈍かったため尿検査が行われ不正が発覚。
ギャングは逮捕されている。
こうした不正について“今は絶対にない”とは言いきれない。
スポーツとギャンブル、そしてギャングは三位一体なのである。。