オススメしない作品 書籍編 ~マリオ・ルチアーノ~
オススメしない作品 書籍編
今回はかなり酷評してます。
ファンの方はそっとお引き取りください。

長々と書くつもりはなかったのですが、ついつい長くなってしまいました。

1,ゴッドファーザーの血
伝説のマフィア ラッキー・ルチアーノの子孫というマリオ・ルチアーノの自伝小説。
一応、アマゾンから内容を
ー引用ー 映画『ゴッドファーザー』のモデルにもなった”伝説のマフィア”ラッキー・ルチアーノ。
その末裔である男は、今日本に根を下ろし、生きている。
シチリアに生まれ、ニューヨークで思春期を送り、
世界各地を回った末に23歳で行き着いた日本。
持って生まれた才覚を活かし、大金を稼ぐようになるまでそう時間はかからなかった。
マフィアでありながら、ヤクザとしての顔も持った過去。
その壮絶な半生がここに初めて語られる――。 ー引用ー
「本当に血の繋がりがあるのか?
主張通りだとしても、ほとんど他人じゃないか?
そもそもイタリア人ではないのにファミリーに?」
という疑問は置いておきまして、内容が普通につまらない。
有名マフィアが登場するわけでもなく、劇的なストーリーがあるわけでもないです。
帯にコッポラ監督と出会ったと書いてありますが、見かけた程度。
また、〝コッポラ監督が彼の叔父さんに金を借りたがった〟〝ゴッドファーザーの撮影中に叔父さんの店で打ち合わせが出来るようにしてやった〟と書かれている。
しかし後に監督は、ラッセル・ブファリーノやジョセフ・コロンボ、カルロ・ガンビーノなどのマフィア達との映画撮影時のエピソードを詳しく語っている。
ソルジャークラスのマフィアとの他愛ない交流についても書籍に書いている。
なぜ、大物マフィアらしい彼の叔父さんの話は登場しないのか?
不思議な事に、叔父さんは五大ファミリーと渡り合える〝とあるファミリー〟をニューヨークで率いていたとある。
私は少なくともそんな話を聞いたことがないし、なぜ叔父さんの組織名だけが明かされないのかも謎である。
あとは、〝知り合った人が凄かった〟、〝あいつはワルだった〟といいう田舎のヤンキーが話すようなエピソードと、さも己に箔をつけるようにラッキー・ルチアーノの経歴が綴られています。
ルチアーノとの関連はさておき、壮絶な人生が描かれていると思っただけに拍子抜けしました。

一つ言っておきたいのは、帯にデカデカと「マフィアそしてヤクザとして生きた」とありますが、少なくともマフィアにはなってないでしょう。
ニューヨークにいたのは少年時代のみだし、〝子供の頃マフィアのお使いをした〟程度の事しかかかれていません。
でも別の書籍(後述)では、正式にマフィアの一員だったと書いてあります。
設定を変えたのでしょうか?
2, 破界 山口系組員になったゴッドファーザーの末裔の数奇な人生

はい、同じルチアーノ氏の書籍です。
以外アマゾンより
ー引用ー 最初で最後の真実を告白しよう 「純血と家名」の地シシリアで生まれ70年代のNYで叔父が所属するマフィアの世界に育った私は、やがて武器と麻薬の等価交換に触れる。「殺しの軍団」の元会長の縁などで日本に渡り、西海家総連合会系組員となり佐川急便事件などバブルの経済事件に関与。その後、五代目山口組三代目山健組系組員の盃を呑み暴力の儚くも悲しい現実を知る。 ー引用ー
はい。
なんだかゴッドファーザーの血とは違う内容に見えますが、内容はほとんど同じです。

違いはアル・カポネの経歴が追加で記載されているだけです。
説明にある事件なども〝チラッと聞いた〟〝関係者を知ってる〟など「ゴッドファーザーの血」と同じような内容。
もう一つつけ加えておくと、ラッキー・ルチアーノが映画ゴッドファーザーのモデルだとも何度も書かれています。
そうでしょうか?
本当はラッキー・ルチアーノについてすら大して詳しくないんじゃないのかな?

アメリカのルチアーノの身内もこの人の事は知らないみたいだし、胡散臭いと言わざるおえません。
さらに「マフィアには入会の儀式などない」と断言されていますが、多くの元マフィアは儀式について語っています。
アマゾンのレビューには、「映画化してほしい!」「驚き!」といったコメントがついていますが、これはサクラじゃないのかなと思ってしまうくらいつまらないです。
どうせ胡散臭いならもっと派手でスリリングな内容の方がまだマシではないかと思います。
この際、本当か嘘かは置いておいて〝内容がとにかく薄い〟のが問題です。

明日は映画「カジノ」のトリビアを紹介していきます!
